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Posted by 京つう運営事務局 at

2009年05月28日

ローライフレックス

わたくしごとなのですが、現在、滋賀県に監理中の
現場が1つありまして、それがもうとにかくいい感じの
ところでして、いつか写真を撮ろうと決めていたわけです(笑)。

で先日、監理に行ったついでに1時間ほどぶらっと撮りましたよ。

カメラはこれ。

学生の時、中古で10万で購入したローライフレックス。以来、現役の愛機。
ちなみに手前に写ってる小さいのは露出計。
このカメラでは露出計なんてまだ内蔵されてませんでした(笑)。

で、撮った写真がこんな感じ。
6×6版といって正方形の写真になります。





田んぼの中の小さな小屋と木。
これを見つけた時、この辺りを撮りたくなったのでした。

そんなふうなことで、写真についてはしばらくはこのシリーズが続く
ことになりそうです。

あ、でも今まで通り(?!)猫のうるめちゃんフォトも挟みます(笑)。
(むしろそっちが本命かも!?)  


Posted by +0 atelier at 17:29Comments(4)

2009年05月16日

聞こえない音

レッシグの『CODE』という本に、
人を動かすパワーには4種類あると書かれているそうです。
いや、私は読んだことないのですが(笑)その4つとは、
法、規範、市場、そして環境(アーキテクチャ)だそうです。

批評家の東浩紀氏によると、これまで伝統的にこの「法」をベースとしてきた権力が
現代では4つ目の「環境」へとその基盤を移行しているのではないかといいます。
(『自由を考える』(NHKブックス)より)

なんだか難しそうですが、いえいえ、そうでもなさそうですよ。
わかりやすい例えが書かれています。

それがマクドナルドのイス。
マクドナルドのイスは硬くできている。
(あ、この本は2003年に書かれています。今はソファなんかも置いてますね(笑)。)
硬く出来ていて、まぁ居心地がいい訳ではないので10分で食事をすまして出ていく。
硬いイスには誰もギモンを持ちません。
だって、考えたって仕方がないですよね、そんなこと(笑)。
だから誰に命令される訳でもなく、自発的に何かに動かされて出ていく。

「環境」が権力となり、人の動きを決定する。
「環境管理型権力」とかそんなふうなことでした。

ちなみに、私としては建築(アーキテクチャ!?)を志すものとして
実は卒業したころからこういった問題にひそかに悩まされてきた訳ですが、
立場的には難しい問題なんですよ、これ(笑)。

で、そう言えば最近、コンビニで若者のたむろ撃退用の
「若者にしか聞こえない不快音」が流されてるなんてニュースがありましたね(笑)。

なんだか家畜をあつかうような話しですが、
あれが誰のギモンも持たなくなったとき、なんだか恐くないですか?

誰に命令されるわけでもなく、自発的に退散する。
はたしてそれは自由なのか不自由なのか・・・。

(今日は雨。でも我が家の都忘れは元気に咲いております。)
  


Posted by +0 atelier at 14:33Comments(2)

2009年05月01日

消滅の美学

“速度”の思想家ポール・ヴィリリオが『電脳世界』(本間邦雄・訳 産業図書)で
こんな事を書いています。

「輸送革命の登場と同時並行的に考えられる十九世紀のもうひとつの
 大きな断裂は、出現の美学のあとを継ぐ消滅の美学の登場です」

ここで、「出現の美学」とは彫刻や絵画をさします。
一方、「消滅の美学」とは映画をさしています。

出現の美学が彫刻や絵画っていうのはなんとなくわかる感じがしません(笑)?
四角い(かどうかわかりませんが)大理石を削り出して彫刻が出現し、
真っ白の画布にフォルムが出現する。

では映画が消滅の美学って?

映画は1秒間24コマの映像からなります。
映像が動いていくのを見るためには、網膜上の存続がなければなりません。
つまり、映画はもはや網膜の残像しかないわけですね。

そんなふうなことで映画は「消滅の美学」となる。

「知覚に革命的な変化をおこし、美学を全面的に変えることになるのは、
 たんに映像への移し変えの問題ではなく、むしろ瞬間写真の撮影の速度」なのである。

10年前に訳されたこの本、今読み返しても実に詩的。

(わたしも詩的? photo by うるめもどき)
  


Posted by +0 atelier at 17:18Comments(2)