京つう

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2009年05月01日

消滅の美学

“速度”の思想家ポール・ヴィリリオが『電脳世界』(本間邦雄・訳 産業図書)で
こんな事を書いています。

「輸送革命の登場と同時並行的に考えられる十九世紀のもうひとつの
 大きな断裂は、出現の美学のあとを継ぐ消滅の美学の登場です」

ここで、「出現の美学」とは彫刻や絵画をさします。
一方、「消滅の美学」とは映画をさしています。

出現の美学が彫刻や絵画っていうのはなんとなくわかる感じがしません(笑)?
四角い(かどうかわかりませんが)大理石を削り出して彫刻が出現し、
真っ白の画布にフォルムが出現する。

では映画が消滅の美学って?

映画は1秒間24コマの映像からなります。
映像が動いていくのを見るためには、網膜上の存続がなければなりません。
つまり、映画はもはや網膜の残像しかないわけですね。

そんなふうなことで映画は「消滅の美学」となる。

「知覚に革命的な変化をおこし、美学を全面的に変えることになるのは、
 たんに映像への移し変えの問題ではなく、むしろ瞬間写真の撮影の速度」なのである。

10年前に訳されたこの本、今読み返しても実に詩的。

(わたしも詩的? photo by うるめもどき)



Posted by +0 atelier at 17:18│Comments(2)
この記事へのコメント
うるめ姫のステキ写真にうっとりしてしまいました。

消滅の美学ですか。
ちょっと刹那的ですね。
でも、周りの映画好きは、絵画好きでもあるのでどちらも「美」であることに変わりはなさそうですね。

うるめ姫によろしく!!!
Posted by saku at 2009年05月16日 00:03
sakuさまこんにちは!
そうそう!刹那的!
なんか刹那的が「現代」とマッチしてる感じ。
でもって次の「美」は?
いや『電脳世界』になんか書いてあったような(笑)。
また見ておきます。

で、いいでしょ、このうる姫の写真。
携帯で撮ったとは思えない(笑)。
ちなみに今日もうるめはゴロゴロ+モグモグをくり返しております。
ではでは。
Posted by +0 atelier at 2009年05月16日 11:47
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