京つう

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2007年08月17日

目撃談

先日妻が「小判を配るおじいちゃん」を目撃したという。

京阪電車の3人掛けのシートの真ん中に座ったそのおじいちゃんは、
右隣りのおばあちゃんに、しきりに話かけている。
「ほら、ここに龍の絵があるやろ、これがいいんや、
 これで幸せになれる、わしはもう長いことないしみんなに
 配ってるんや、あんたにもあげよ、かまへん、あげる、もうとき」

「龍って、」とつっこみそうになった妻は、
話かけられたおばあちゃんが、しぶしぶ受け取っている姿を見て、
その二人がたまたま乗り合わせただけの他人同士であることをさとる。

「そうそう、それでええ、それで幸せになれる、あんたよかったな、
 あんたよかったわ、もう幸せやわ、うん幸せや」

誰の幸せやねん。妻はそう思いながらも窓際に立ち、様子をうかがう。
満足げなおじいちゃんは、左隣りのおばあちゃんにも話しかける。
「ほら、ここに龍の絵があるやろ、・・・」

向かいの席の高校生ふたりがニヤニヤ笑っている。
それまで全てのやりとりを寝たふりしながら聞いていた左隣りのおばあちゃんは
しかたなく説明を聞き、事を荒立てまいと、素直に受け取る。

「財布にいれとき」
「え?」
「はよ財布にいれとき」
「・・・」
「はよ財布にいれときて」
「いや後でちゃんと・・・」

赤の他人の前でうかつに財布なんか出せないと警戒するおばあちゃんは
丁重にお断りしている。

「あんた不幸になるで」
「・・・」
「今入れなあんた不幸になるで」
「・・・」
「今すぐ入れな逃げてしまうで、幸せが逃げるで、そんで不幸になるで、
 あんた不幸になるで、もう不幸やわ、うん不幸や」

こちらを見ようするおじいちゃんの視線を巧みにかわし、
妻は次の駅で降りたため、結末はわからない。

「今そうゆうの流行ってんのかなぁ」
「なんで?」と私が聞き返す。
「ほら、区役所のトイレに10万円入りの封筒置いたりするニュースあったやん」
「なるほど」
「それにしても小判ってなぁ」
「どんな小判?」
「いや、それがな、結構本物っぽかってな・・・」
詳細を説明し始める妻でした。

(いや、でもそれ、以外と割ったらラムネかも)



Posted by +0 atelier at 18:30│Comments(0)
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