聞こえない音
レッシグの『CODE』という本に、
人を動かすパワーには4種類あると書かれているそうです。
いや、私は読んだことないのですが(笑)その4つとは、
法、規範、市場、そして環境(アーキテクチャ)だそうです。
批評家の東浩紀氏によると、これまで伝統的にこの「法」をベースとしてきた権力が
現代では4つ目の「環境」へとその基盤を移行しているのではないかといいます。
(『自由を考える』(NHKブックス)より)
なんだか難しそうですが、いえいえ、そうでもなさそうですよ。
わかりやすい例えが書かれています。
それがマクドナルドのイス。
マクドナルドのイスは硬くできている。
(あ、この本は2003年に書かれています。今はソファなんかも置いてますね(笑)。)
硬く出来ていて、まぁ居心地がいい訳ではないので10分で食事をすまして出ていく。
硬いイスには誰もギモンを持ちません。
だって、考えたって仕方がないですよね、そんなこと(笑)。
だから誰に命令される訳でもなく、自発的に何かに動かされて出ていく。
「環境」が権力となり、人の動きを決定する。
「環境管理型権力」とかそんなふうなことでした。
ちなみに、私としては建築(アーキテクチャ!?)を志すものとして
実は卒業したころからこういった問題にひそかに悩まされてきた訳ですが、
立場的には難しい問題なんですよ、これ(笑)。
で、そう言えば最近、コンビニで若者のたむろ撃退用の
「若者にしか聞こえない不快音」が流されてるなんてニュースがありましたね(笑)。
なんだか家畜をあつかうような話しですが、
あれが誰のギモンも持たなくなったとき、なんだか恐くないですか?
誰に命令されるわけでもなく、自発的に退散する。
はたしてそれは自由なのか不自由なのか・・・。
(今日は雨。でも我が家の都忘れは元気に咲いております。)