うわさ
昔、グローバルとローカルについて
インターネットを絡めた議論がよくされていましたね。
物理的には国境をこえて同じ土俵につながっているんだけれども、
そのネットワークを介してされているやり取りは、特定の地域や国の中の人同士
ってことも多い。
また、そのやりとりが瞬時にされるもんだから、その数人同士の
結びつきはどんどん強くなる(つまりローカルの度合いを増す)とか、
そんなふうなことです。
良いとか悪いとかは別にして、
直感的に(というか物理的にも)グローバルという言葉と結びつく「ネットの世界」。
一方で、言葉や、文化や、時差などなどの垣根がつくる無数のローカルコミュニティー。
この二つのギャップがなんだか面白かったんですかね。
さらに、交わされる内容の質が上がれば上がる程ローカル化せずにはいられないとか。
だって、例えば一日に200ぐらいのアクセスでコメントされた時には
込み入った話なんか無理ですもんね。
で、このような話とは別に、
2001年、ル・モンドの編集部の人が面白いことを言っている。
「うわさとは、瞬間コミュニケーション社会に生存するのに
最も適した創造物。」
だそうです。
つまり、インターネットのような、瞬間に世界を駆け巡るようなインフラには
「うわさ」というフォーマットはぴったりで、なくならない、ということでしょうか。
「真実と伝達の間には何の相関関係もない。」
つまり、「本当」か「うそ」かと関係なくどんどん広がる。
そうです、議論する余地なくひたすらにひろがる。
でもこれってなるほどーなんて感心してられませんよ。
世界中で共有しやすいのは、愛でも平和でもなく、「うわさ」ってこと?
そんなのねぇ・・・。