ポケモン

+0 atelier

2007年08月19日 18:30

最近のおもちゃってすごいという話。

先日の休み中に会ったお子様が手にしていたのが、ポケモンのおもちゃ。
そのおもちゃはポケモンの怪獣が生まれる(?)前の「たまご」(?)の様な形で、
ちょうど野球ボールぐらいの大きさ。
そこに小さな液晶画面と、小さな発光レンズがついています。

その発光レンズを壁や机や、なんでもいいのですが押し当ててボタンを押すと、
運がよかったら怪獣が液晶画面に現れて、ゲットできるという代物でした。

その押し当てる壁や机などの色の違いや、反射の度合いでゲットできる怪獣が
違ってくるもんだから、色んなところに押し当てては怪獣を探していきます。
きっと子ども同士のこんな会話が想像できます。

「うわ、その怪獣どうしたん?」
「これな、ウチの台所の壁でつかまえてん」
「これと交換して!」
「えー、それ持ってるもん」

こんな感じでしょうか。
いやー、よく出来てますね。

最近の仮面ライダーなんかは、まず売れそうな武器やアイテムの
商品開発をしてから、それにあわせた新しいライダーをつくるそうです。
それに比べたらこのポケモン、ちょっといいかな、なんて思ってしまいます。

1998年の雑誌「AXIS」(株式会社アクシスパブリッシング)で
ポケモンについて短く触れられている箇所があります。

メディア環境研究者の桝山寛によると、ポケモンはベーゴマやメンコといった、
「交換」する「ネットワーク」ゲームであるとし、手紙や電子メールと同じか
それ以上の魅力があるとか、そんなふうなことを言われてます。
これを受け、同誌はゲームが「遊び」から「コミュニケーションツール」へと
進化していると書かれていました。

まぁ「手紙」から「メール」へ、ツールが移行して確実にその「質」が落ちて
いることを思うと、なんともフクザツですが、
もともと子ども同士のコミュニケーションツールだった「遊び」が、
一度ゲームで壊れ、また形をかえてもどってきたということでしょうか。

「ピカチュウは?」
「ここにいるよ」

私の唯一知っている怪獣の名前を、苦し紛れに聞くと、
しきりにボタンを押して見せてくれた時の笑顔が印象的でした。