ナンセンス
「人生はナンセンスだと思います。
(略)楽しむとか満足するということにも限界があるのだと考えないと、
際限なく広がって、本当のナンセンスになってしまう」
(エットレ・ソットサス 建築家)
日本で流行(?)の軽い屋根のデザインや「透明」「浮遊感」といったモチーフに対し、
この建築家はマッシブというか「重量感」のあるデザインをされます。
インタヴューの中で
「消費文化の片棒をかつぐ工業デザインはやめました」
と語る氏はデザインをプレゼントに例えます。
恋人にお花をプレゼントするにしても、どういう花にするのか、
大きいのか小さいのか、何色なのか、いろんな選択肢がある。
デザインも、ひとつのものをつくるとき必ずそういうことがでてくる。
でもそれが消費文化の落とし穴。
選択肢と欲望が結びついてモノがつくられる、
そんなことはいつまでも続けられないだろう、
そんなふうなことでした。
うかつにも選択肢に自分を投影させてしまうと、
自分自身を消費することになる。
こんな考え方を私は社会学の話の中で知りましたが、
もちろんデザインについても同じなのだと、
この97年のインタヴューを読み返し、あらためて納得してしまいました。
(うるめちゃんの手(足?)・・・いい加減まともな写真にしないと・・・。)