伊勢型紙
皆さんは着物を着る機会ってどれくらいありますか?
毎日着ているという方もおられるでしょうし、
浴衣なら毎年夏に着てますという方もおられるでしょう。
ちなみに私は浴衣すら滅多に着ません(笑)。いけませんね。
着物の染め方には色々あるみたいですね。
絞り染めや無地染めなど、そんな中に「型染め」という技法があります。
型染めの中でも江戸小紋は、遠目には無地だけど近くでみたら
点々で模様(図柄)になってるのが特徴だそうです。
この型染め用の型が「伊勢型紙」。
1センチ四方に100個ともいわれる小さな孔をあけた型紙。
想像しただけでこれを作ることを考えたら気が遠くなります(笑)。
伊勢型紙の彫り師、六谷泰英氏は語ります。
「美しい小紋柄を生み出すためには、皆目(かいめ)を揃えることが重要だ。」
(AXIS「匠のかたち」より)
皆目とは孔と孔の間隔のこと。
そんなに小さな孔の集合でつくる上に、その孔の間隔まで揃えるなんて
ホントに忍耐と集中力の世界とかそんなふうなことでした。
この技、「一生涯一技法」だそうです。
これもすごい言葉。
一生かかって一つの技法が体得できるってことでしょ?
想像できません。
その六谷氏が皆目を揃えるために気をつけていること、
なんだかわかります?
それは「健康」。
体調が変わるだけでビミョウに皆目が変わるそうです。
どんなすごい秘訣があるのかと思いませんでしたか?(笑)
でもね、どんなことでも極めれば、非常にシンプルな部分に
還ってくるってことかもしれませんね。
(高山寺にて。)